反面教師の末路
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私が現役サラリーマンをやめようと思ったきっかけの一つには、会社の中に尊敬する上司がもはや一人もいなくなったということがありました。

ある時、こんな上司の様な人間にはなりたくないなと思った人が不運にも上司になってしまったことがあります。上司は選べませんからね。(笑)

この悪運が私の退職の背中を押してくれたといっても過言ではありませんでした。この彼は、自分より成功した人への嫉妬と裏表と陰口が多い方で、私はいつも夜に付き合わされては、彼の愚痴をずっと聞かされ辟易するという日々が続きました。

しかし、そんな彼でも、若い時は凄腕で、台湾に初の海外子会社を立ち上げて社長とつとめ、中国語も独学で勉強し、子会社を軌道にのせて、台北の名誉市民権も授与され、会社の中の海外事業の中心人物でした。

そんな彼は常務執行役員にまで出世し、我が世の春を謳歌していました。

私が会社を辞めてしまった後は、私の人生とは関係ない人なので頭から消え去ってましたが、、、

先日、会社の後輩から食事に誘われて出かけていったときに、彼の話が耳に入りました。

後輩曰く、「彼は65歳になったので、3月中頃に3月末で定年退職を言い渡されたんですよ。本人も寝耳に水だったらしくて、ひどく怒ってました。」

この定年退職の年齢は、オーナー会社にあるあるですが、幹部以上は会長さんの好き嫌いで決められるという有名無実化している定年退職制度なので、彼は、とうとう見限られたということになる訳です。

この事について、なぜ、ここで書いているのかというと、彼が突然退職勧告されたことが嬉しいから書いている訳ではなく、どんなに会社に貢献しても、所詮はオーナーにならなければ、ほんのちょっとしたきっかけで、すべて一瞬にして過去に積み上げてきたことも積み木崩しの様に奪われるということが言いたいのです。

退職をきっかけに、それまでに積み上げてきた過去の遺産で生きていかねばならないのは不幸です。年金もたいしてあてにならない時代ですので、会社での仕事はそこそこにして自分自身の資産形成に重きをおくことを考えた方が、これからの時代はよさそうですね。

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